サラリーマンであれば年末調整として、生命保険等の必要最低限の証明書を庶務に提出すれば特に計算する事はないと思います。
しかしフリーランスになってハードルとなるのがこの年末調整でやって貰った事を確定申告として自分でやる事です。
仕入れから売上伝票、売掛伝票、領収書、社会保険料・・・色々多すぎて押しつぶされそうになります。
これを税理士に任せれば簡単ですが、フリーランスとして開業した1年目は売上が多いとは限らないので、税理士に支払うお金も大きな負担です。
順序立てて会計処理をすれば意外に簡単に出来るものなので、3月の確定申告前にバタバタして書類を作るのではなく、今ぐらいの時期から基礎的な会計を学びながら自分でパソコンの会計ソフトを使いながらチャレンジしてみましょう。
会計の基礎
領収書の整理
全て領収書が経費になるとは限りませんが、仕事に関係するものを購入した時はレジやサービスカウンターで領収書を書いてもらって下さい。
その領収書は現金出納帳に記入し、ファイルに領収書を貼ります。一つ注意点があるとすれば、領収書は後から帳簿とチェックしやすいように、日付順に貼りましょう。
領収書が経費になるものをピックアップします。
- 事務用品(蛍光ペン、消しゴム、糊等)
- 交通費(出張時の電車代、駐車場代)
- 書籍(業務に利用する法規集、参考文献)
- パソコン・周辺機器(業務に利用するPC、プリンター、マウス等)
- 交際費(出張先、営業先へのお土産、打合せ時の食事代)
他にも沢山ありますが、代表的なものを挙げました。領収書を書いたものは必要経費ですが、その必要経費でも消耗品と減価償却資産、家事按分があります。
必要経費:消耗品
消耗品はボールペンや消しゴム、名刺等、読んで字の如く数週間から数ヶ月で使い切るようなものを指します。
私は図面を描く仕事なので、プリンターのインクやトナー、紙代がこれに当たります。
サラリーマン時代は惜しみなく消耗品を利用していましたが、売上の中から現金を使う消耗品は大事に使うと共に、無駄な買い置きはせずに、必要な分だけ購入しましょう。
ネットショッピングではAmazonやアスクル、楽天で注文し、若しくは近くのホームセンターに買いにいくようにしています。
必要経費:減価償却資産
数ヶ月で使い切る消耗品に対して、数年に渡り利用出来るものもあります。例えばパソコンやプリンターなど一度購入したら3年以上は使えます。
基本的に経費は1年間の売上から計上しますが、数年に渡って利用できるものは耐用年数に合わせて数年に渡って分割して経費にします。
ピックアップしてみると
- パソコン
- プリンター
- 車(新車)
- 車(中古車)
他にも沢山ありますが、大工さんなど個人事業主として活動している場合は、使用している卓上電気ノコギリ等高価なものもあるので、それらも減価償却資産として経費に落とします。
必要経費:家事按分
自分の部屋を事務所にして、スマホを仕事に利用するとします。
その場合、電気代は生活費の中から計上しているし、スマホもプライベートで利用している時間と仕事で利用している時間が出てきます。
電気代に関しては3LDKの内の1部屋を仕事部屋として利用している時は1ヶ月の電気代の3分の1を必要経費として、スマホ代も仕事で半分使っている時はスマホ代の半分を経費とします。
このように全額経費にせずに、利用している割合から経費に計上する事を家事按分と言います。
自分で会計してみる
会計の基礎を抑えた所で、確定申告は年に一度の事ですが、売上の計上や請求書の作成など毎月やる事もあります。
サラリーマン時代に取引先への見積書を作成したり、請求書を出すのはフリーランスになっても変わりません。
このようにサラリーマン時代に経験した事がフリーランスでも活きてきます。違う点は領収書をファイリングしたり、請求書で記入した金額はその月ではなく、翌月末に振り込まれる事が多いので、その月の計上は売掛金として処理します。
ここでお伝えした事は確定申告にも大きく2種類あります。
- 白色申告
- 青色申告
①の白色申告は単式簿記の為、記入が楽です。しかし経費から特別控除してくれる額が10万円のみとなります。
②の青色申告は複式簿記といって多少複雑な形式になりますが、特別控除が65万円あるので、結果的に納税額が少なくなります。
ここで注意点ですが、現在国税電子申告(e-tax)すれば65万円なのですが、2020年から郵送や税務署に出向いて提出する方式だと55万円と減額されてしまうので注意して下さい。
またe-taxを利用するにはマイナンバーカードが必要になりますので、2ヶ月程度受け取るまでかかる事を考えて、今から作成して置いたほうがお得です。
まとめ
複式簿記を記入しようとなると、簿記の勉強も本業の合間にやるのは大変だと思います。
簿記の勉強は広範囲にやる必要は無く、あくまで必要最低限の知識で良いので、書籍で勉強する事をオススメします。図書館で借りて勉強しても良いので、幾つかオススメ本をピックアップします。
会計の基礎と節税について勉強したら、会計ソフトと利用して実際経費や売上を入力していきましょう。
僕が起業した時にまず購入したのが弥生会計を買いました。しかしこのソフトは法人と個人事業主を兼ねているので、フリーランスであればやよいの青色申告の方が安いし、必要十分なソフトなので、こちらのソフトをオススメします。
やよいの青色申告オンラインやよいの青色申告 20 【最新】e-Tax対応 ・消費税法改正対応| ダウンロード版
会計ソフトの良い点は1ヶ所の入力で他の簿記(現金出納帳、売掛帳、預金出納帳等)に転記してくれる事です。これが手書きだとそれぞれの帳簿に必要があるし、計算も合わなくてはいけませんが、その計算も自動でやってくれます。
以前はCDからインストールしてましたが、ダウンロードしてインストールするオンライン版の方が手軽です。
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