大学の工学部建築学科を卒業して20数年。転職2回の経験はあっても建築業界の仕事をずっとやってきました。
正社員として2つの企業を経て今はフリーランスとして14年間活動しています。
フリーランスは頑張った分収入が増えるとか、会議がない、時間を自由に使える等のメリットもあります。
しかし組織の有利さを思い知らされる事も多々あります。景気の波によって仕事量の増減で苦しんだ時期も経験しました。
フリーランスを開業して正社員に戻らなかった要因として、父親の介護がある事が一番大きいかもしれません。
四六時中、見守る訳ではありませんが、同じ空間で何かあった時の為に在宅勤務をしてきました。
建築業界の景気について
題名にあるように、建築の仕事ないの?と思われる方もいらっしゃると思います。
結論から言うとかなり多くあります。正社員の仕事、高給料を保証した募集もかなりあります。
しかし在宅の仕事は無くなりました。この数週間かなり探しましたし、問合せもしました。
すると現場常駐や正社員の仕事は募集しているが、在宅でお願い出来る仕事はないという返事ばかりでした。
建築の仕事が無くなり、すぐに見つけられる自信はありました。過去も仕事が減った時期に営業すると、程なくして見つかったので、今回もそのつもりで営業しました。
しかし営業した会社に次々と断られて惨敗しました。40代半ばの中年男性。絶体絶命のピンチになりました。
IT業界への興味
そんな折、本屋で何気なく一冊の本を手にしました。内容はプログラミングで副業してみようという内容で、思わず購入しました。
コンパクトな内容の割には基礎がしっかり掲載されていて、興味を深めるには十分な内容でした。
小学生の頃、パソコンブームがあってPC-8000シリーズやX68000など雑誌に掲載されていました。
しかし当時で40万円以上したので、とても買えないし、親に頼める金額でもありませんでした。
そんな中でMSXという8ビットのパソコン入門機が発売されました。価格は7万円位だったと思います。
これでも高価でしたが、何とかおねだりして買って貰いました。
用途としては殆どゲームをしていましたが、簡単なプログラミングをしてゲームを作ったり、音楽を作って遊んだ記憶があります。
直感的に今仕事を求めるならば、IT業界が良いと思いました。
検索してみると未経験でも話を聞いてくれる会社もあるので、コンタクトをとってみました。
するとすぐに返信があり、面接の日取りも決まりました。
不安ではありますが、建築の仕事を探してモヤモヤしているよりも、新しい世界にチャレンジしてみようという前向きな気持ちに変わりました。
面接当日がやってきた
先方の会社から指定された時間はちょうどお昼の時間帯でした。
朝の通勤ラッシュを避けられてありがたいです。12月にしては暖かい日なので益々期待で膨らみます。
12時半の面接予定でしたが、12時前には最寄りの駅に到着しました。駅から徒歩6分との事なので、テクテクと目的地まで歩いて行きました。
早く着いたので、そのビルの周りでウロウロと暇つぶししていました。周りから見たら不審者だったかもしれません。
そろそろ良い時間になったので、そのビルに入って目的の会社を訪ねました。
すると30代前半位の社長さんが登場し、面談が始まりました。
面談開始
まずは履歴書と職務経歴書を社長さんに渡し、今回未経験ながらIT業界での仕事をしたい旨を話します。
建築の仕事が減ってきて、介護の必要があるのでIT関連の在宅勤務をしたい事。
なるほどと相槌を打ちながら社長さんは僕の話に耳を傾けます。
一通り僕の話を聴き終わった段階で社長さんの話が始まりました。
「まず未経験ではリモート案件を紹介出来る仕事はありません。最低3年はIT企業で経験を積んで下さい。仕事を紹介するのはそれからです。」
えーっ、話が違う‥‥確かホームページでは未経験でも紹介出来る仕事があると書いていたのに(;_;)
時間にして15分弱で面接は終わりました。事前にメールで未経験でも在宅で働きたい旨を送っていて、それに関し分かりましたとのメールの返信があったので、正直期待していました。
事実上のゼロ回答。ホントはメールのやり取りで済んだ事をわざわざ電車を乗り継いで行ったのも水の泡に消えました。帰りのエレベーターでは思わず天を仰ぎました。
帰途について
駅に着くと乗る予定の電車まで少し時間があったので駅そばを食べました。鳥揚げ蕎麦を食べながら店内に流れるクリスマスソングに耳を傾けます。なんか物悲しかったですね。
今後について、未経験でも出来るIT関係の仕事も探しつつ、建築の仕事を探す方が現実的だなと思い知らされました。
ちょっと心が折れましたが、しっかりフリーランスとして仕事をしなければなりません。
挫けずに当たれる所を探して、仕事を掴み取りたいと思います。
コメント