僕の趣味であるウエイト・トレーニングにおいて、トレーナーが全て筋トレに精通しているか?といえば疑問を感じざるを得ません。
筋トレ初心者の利用者にトレーナーがデッドリフトを教えていましたが、ベントオーバーローイングのようなフォームで教えていたので、これでは腰を痛めると思いました。
パワーリフターやボディビルダーでなくても、本気で筋トレをした経験を持つトレーナーでないと、筋トレフォームを教えるのは難しいですね。いくら体育系の大学を卒業していようが、座学だけではトレーナーとしては不十分です。
僕は筋トレをしていく上でスクワット、ベンチプレス、デッドリフトの3種目、ビッグスリーはパワーリフティングという競技に出場しなくても、必要だと感じていました。
何事も独学が良いとは思いませんが、自分の通っているジムのトレーナーにあまりパワーリフティングの知識がある人がいなかったので、自分で筋トレに関して勉強しようと思い購入したのが今回書評するパワーリフティング入門です。
この本の著者は吉田進氏。日本のパワーリフティング界において黎明期から選手として活躍され、全日本チャンピオンにもなっています。
自身も名選手でしたが、何人もの世界チャンピオン、全日本チャンピオンを育てた名指導者でもあります。
この本は筆者のあとがきに「平成3年4月」とあるので、約30年前に著された本です。10年位前に購入し、参考書としてときおり見て技術の確認をしています。
今のパワーリフティング界のトレーニング方法と比べると、やや古典的という感は否めませんが、いつの時代になっても本物の技術というのは価値があると思うし、まだまだトレーニングに関して効果的な手法だと思います。
多くの名選手を育てたトレーニングの方法論が記載されたこの本の書評を進めたいと思います。
本の構成
- パワーリフティングに適切な回数とセット数
- スクワット・ベンチプレス・デッドリフト別テクニック
- 推奨補助種目
- 試合に向けての調整方法
- パワーリフティング・ギア(試合で用いるサポータ類の使用方法)
- 栄養とサプリメント
- トップ選手達のトレーニング方法
- ジュニア・シニア向けのトレーニング方法
ざっと本の構成を表しました。
初めに知りたかったのが適切な回数とセット数です。初心者の頃は適当な回数とセット数でやっていましたが、適当なだけにすぐに筋力が頭打ちになります。
しかしこの回数とセット数を試してみた所、面白いように伸びて行きました。
この本の内容を実践して得られた筋力
僕の筋力的な全盛期ですがどこまで伸びたかというと
- ベンチプレス1RM:170kg
- ベンチプレス5RM:155kg
- ベンチプレス8RM:140kg
- スクワット8RM:155kg
- デッドリフト8RM:155kg
ここで1RMとあるのは1回だけ挙げられる最高重量という意味です。8RMならば8回挙げられる最高重量という事です。
この本の活用方法
まずは3種目全て習得しようとするのではなく、自分が今伸ばしたい種目を1つ選びます。
例えばスクワットを伸ばしたいと思ったら、この本のスクワットの項目で具体的なフォームが体型や動きのクセによって異なるので、幾つか示されているフォームの中から自分に合うものを選びます。
この2冊はフォームの図解も多くあるので、写真から得られたフォームの情報を真似てみましょう。
そしてトレーニングスケジュールも例で幾つか示されているので、自分の生活パターンに合ったスケジュールを選びます。
そのスケジュール通り進めていけば良いので、後はひたすらトレーニングに打ち込みます。
出来ればトレーニングノートを1冊用意し、実際トレーニングした時に良い感覚が得られた時の気付きをノートに書いて、トレーニング記録も残す事で次回のトレーニングの参考になります。
なお、スクワットに応じた補助種目も紹介されているので、スクワットの日に一緒にやれば更に効果的です。
このようにテンプレートが用意されているので、そこに当てはめれば良いだけに自分の筋力的な成長が実感出来ます。
他の種目(ベンチプレス、デッドリフト)も同様に進められます。
まとめ
筋トレは闇雲にやれば筋力・筋肉がつくものではありません。
トレーニングの法則に沿って計画的にやれば、計画的に伸びていくものです。
自己流やトレーニング知識の浅いトレーナーに教わるならば、このパワーリフティング入門、続パワーリフティング入門を手にして、この理論通りにトレーニングすれば筋力が伸びていくと思います。
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